口臭の本当の原因と適切な対処法

生理的口臭の予防

まず「生理的口臭の予防」についてお話を進めていきましょう。口臭というのは通常なら唾液の抗菌作用によって、かなり抑えられているものですが、それでも誰にでも折る程度は口の臭いがあります。

 

また、起床時や、空腹時、緊張時などは唾液の分泌量が比較的減少するので、そのために細菌が増殖し、VSC(揮発性硫黄化合物)の産生が活発になってしまい、通常よりも口臭が強くなるのです。

 

VSCは舌の上で最も多く生産されます。舌の表面には食べカスや、古くなった細胞などが付着し、白い苔のような「舌苔」を細菌が分解するからです。こうした生理的な口臭は、病気ではありませんから、いつもの生活に工夫を加えればかなり改善されます。

 

まずは唾液の分泌量を活発化させることです。一般的にリラックスしている時は唾液が出やすくなります。それは、自律神経の働きによるもので、緊張すると唾液分泌は減りますが、リラックス状態なら唾液が出やすくなります。緊張して口が渇くというのもそのためなのです。

 

歯磨きやうがいをするだけでも、頬、唇など口腔粘膜を刺激するので唾液分泌を促します。ガムを噛むのも有効です。

 

そして、基本的なことですが、よく噛んで食事すればその分唾液は多く出ます。軟らかいものばかり食べる習慣のある人は、口の周りの筋力が衰えて唾液分泌も減少してしまいます。噛みごたえのあるものをひと口30回程度よく噛んで食べましょう。唾液腺マッサージも効果的です。